死刑制度

死刑制度賛成派の人たちへ

○死刑制度


死刑制度に賛成する人たちのほとんどは、自分たちも同じように悪であるにもかかわらず、非常に感情的になり、安全な位置から加害者を攻撃し(最低でも、こうした行為もまた悪であることに気づいたほうがいい)て満足している。
また、死刑制度に賛成する人たちのうち、家族を殺された人たちの大多数は、次の2点を強調する。

  ・人を殺したのだから、当然のこととして死ななければならない ……a
  ・遺族には苦しみしか残らずに、(死刑判決にはならなかった)加害者には未来がある ……b

そして、死刑制度に賛成する人たちには、次のような主張を行う人もいる。

  ・死刑制度を維持することにより、犯罪を減少させることができる ……c

まず、aについてぼくの意見を述べると、感情論でしかないためお話にならないのではないか、と思う。おそらく、この世界に生きている人たちのうちのほとんどは、生を望むか、または死を恐れている。そうであるならば、いかなる理由があっても他者を殺してはならない。加えて、加害者の殺害を国家に押し付けているという事実が気になる。どうしても許せないほどの強い憎悪があるならば、自分で行動すればいい。その結果として当然のことながら投獄されることになるが、それを嫌うなら死刑に賛成する正当性がなくなる。これは、社会の秩序を維持したいと考えた場合においては、個人が人を殺すのも国家が人を殺すのもほとんど同じことであるとの認識に拠る。
次にbについて触れると、(死刑判決を受けなかった)加害者に未来があるのは、その人が裏社会で生きている場合のみである。知っているかもしれないが、冤罪による投獄という状況から抜け出した人でさえ、社会的信用を失ってしまうことになる(友人は戻ってくるだろうが)。実際に罪を犯した人ならなおさらである。
また、cについてだが、ぼくは法律の抑止力が少しずつ低くなってきているという実感を持っている。もちろんこれは、データに基づくものではないので、専門家(社会学者、法律学者など)でチームを組んでデータを集め、それから詳細に検証してみる必要があるだろう。
こうしたことから、ぼくは死刑制度に反対であるという立場を取る。


おまけとして、死刑制度に賛成している人たちに習い感情論を述べると、死刑制度には賛成です。なぜなら、仮に自分自身が重罪を犯した場合、死刑にしてほしいから。その理由は、死刑囚の待遇がそのほかの囚人たちのそれと違う、すなわち刑務官から暴行を受ける確率が違う上に、社会復帰はないので一般人の心無い謗りを受けなくても済み、さらに楽に死ねる、という3大特典がついているからです。(笑)
死刑制度賛成派の人たちは、前述のようなことも考えた上で、それでも賛成しているんだろうか? 死刑囚は、一般人よりは苦しいんだろうけど、そのほかの囚人やホームレスに比べると楽なんだよ。終身刑を導入されるほうがよっぽどおそろしい。下手すりゃ、死ぬまで頭の弱い刑務官(というか、刑務間=頭の弱い人たち?)の暴行を受け続けることになるんだから。(怖)
  • es
  • 2004/02/23 (Mon) 05:34